腰が痛い、足にしびれがある。
お尻から太ももにかけて痛みがある
・・・いったいこれは何?
そんな悩みを持っていませんか?
実は私も、数年前に右のお尻から太ももにかけての
ひどい痛みに悩んだことがあります。
腰痛や下半身のしびれには
様々な病気が隠れていることがあります。
症状によって考えられる
腰痛を見ていきましょう。
★関連記事⇒腰痛は内臓の病気が原因の場合もある!
目次
あなたはどれ?腰痛の主な原因
日本人の国民病といわれるほど、
その症状に悩みを持つ方が多い腰痛。
特に40代~60代の男性よりも
筋肉の少ない女性に起こりやすいと言われています。
そんな腰痛の原因は様々なものがあります。
中には「え?!そんなことが?!」というような
意外なことが原因になっている場合もあります。
さらに、他の病気と関連して腰痛が起こる場合があるため、
たった一つの要因で腰痛が起こっていることはまれです。
複数の要因が重ねっている場合、
原因を特定することは難しくなってきます。
【腰痛の主な原因】
≪骨や筋肉の障害による痛み(器質的な痛み)≫
長時間や激しい運動によるものや、
事故などによる衝撃が原因となる痛みです。
この場合は本人に自覚があることが多いので、
比較的原因が特定しやすいものです。
ただ、骨粗しょう症によって骨がもろくなっている場合、
咳やくしゃみをしただけでも起こる可能性があります。
≪神経の障害による痛み(神経痛)≫
体の中央には脊髄と呼ばれる1本の太い中枢神経が通っています。
脊髄は背骨に囲まれて脳から腰まで伸びており、
その途中で様々に枝分かれしながら手足に向かって分岐して、
脳からの命令を伝えています。
この神経が何らかの原因で圧迫されたり、
損傷したりして発生するのが神経痛です。
個人差はありますが、
皮膚の表面の近くで「チクチク」、
「ピリピリ」と痛みを感じます。
ひどい場合は、針を刺すような鋭い痛みや、
かなり激しい痛みがおこります。
≪精神的ストレスによる痛み(非器質的な痛み)≫
腰痛の中には心の不調が原因で起こるものもあります。
ストレス・不安・鬱などの心理的・社会的要因が、
腰痛を引き起こしている可能性は、
腰痛患者の約85%にも上ります。
こうした腰痛を
「心因性腰痛症」と呼びます。
痛みはあるのに、レントゲンやMRIの画像を見ても異常が見つからない、
明らかな要因が見つからない場合は、
心因性腰痛症と診断されることが多くあります。
病院によっては、「腰痛症」や「坐骨神経痛」
という名称で呼ぶこともあります。
≪内臓の病気による痛み≫
胃・肝臓・腎臓といった内臓や女性の子宮などの病気の中には、
腰痛が症状の一つとして現れる場合があります。
臓器の周辺に起こった痛みが腰にまで響いたり、
ある部位の痛みを、脳が腰の痛みとして勘違いしたりするためです。
- 安静にしていても、どんな姿勢をとっても痛みが楽にならない
- 夜間や就寝中も痛む
- 腰痛以外に、発熱・寒気・吐き気・嘔吐・だるい・腹痛、排尿や排便に異常があるなどの症状がある。
- 1週間以上たっても痛みが全く軽くならない、もしくはひどくなる。
- 空腹時や食後に痛む、食事中は和らぐなど、食事に関連して痛む。
- 排尿時に痛みがある、血尿が出る。
- 月経に関連して痛む
上記のような症状があり、直接的な腰痛の原因がわからない場合は、
内臓に原因が潜んでいる可能性もあります。
このような症状に自覚のある方は、
速やかに内科的診察を受けましょう。
[ad#co-1]
腰痛で足にしびれが!左側?右側?実はこんな病気かも・・・?
腰痛に伴って、下半身の右、
あるいは左にしびれや違和感がある場合、
こんな病気が考えられます。
≪坐骨神経痛≫
- 下半身(腰から足の裏までの広い範囲)に強い痛みやしびれがある
- 動かずに安静にしていても痛みやしびれがおさまらない
- 痛みのせいで長くた立っていたり、座っていることができない
上記のような症状がみられる場合は、
坐骨神経痛が考えられます。
痛みの部位は、腰やお尻、太ももの裏側からつま先にまで至ります。
どこが一部分が痛む場合もあれば、
全体がまんべんなく痛いといった場合もあります。
通常は右か左のどちらか一方に症状が現れ、
足の外側にそって痛み、皮膚の表面近くで連続して
激しい痛みが起こるのが特徴です。
坐骨神経痛の原因としては、
以下のようなことが考えられます。
- 筋肉や靭帯の疲労
- 不安やストレス
- 腰の冷えや飲酒習慣
- 長時間の圧迫
他にも、椎間板ヘルニアや腰部脊椎管狭窄症などが原因で、
神経が圧迫されていて発生する場合もあります。
痛みが続く場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
≪椎間板ヘルニア≫
- 足やお尻のしびれ
- 前かがみになると痛みやしびれが強まる
- 鈍い鈍痛が慢性的に続く
- 腰に急な激痛がある
などの症状がある場合は、
椎間板ヘルニアの可能性があります。
ぎっくり腰のように急な激痛で始まる「急性型」と、
腰に鈍い痛みがしつこく続く「慢性型」があります。
また、坐骨神経痛も伴うため、
左右どちらかの足の広い範囲にまで痛みやしびれが及びます。
前かがみや中腰の姿勢、
背中を丸めると痛みが強まる場合には注意しましょう。
椎間板ヘルニアになりやすい方の特徴には、
以下のものがあります。
- 20代~50代の男性
- 姿勢が悪い、前かがみの姿勢が多い
- 長時間同じ姿勢を取る(立ちっぱなしや座りっぱなし)
- スポーツ選手やダンサー
- 何回もぎっくり腰を起こしている
- 肥満気味や身長が高い人
- タバコを良く吸う
- 親兄弟に腰痛持ちの人がいる
これらが複数あてはまる場合には、通常よりも注意が必要です。
≪腰部脊柱管狭窄症≫
- 腰痛のほかに足のしびれや痛みがある
- 状態を後ろにそらせると痛みやしびれが増し、前かがみになると和らぐ
- しばらく歩くと痛みやしびれで歩けなくなり、休むと楽になってまた歩けるようになる
腰痛よりも、足のしびれや痛みなどの下半身の異常が
主な症状になります。
他にも下半身が冷たく感じたり、
足の裏の感覚がおかしくなったり、
股間が熱くなるといった異常が出る場合もあります。
脊柱管狭窄症は、背中の内側にある「脊柱管」が
何らかの原因によって狭くなり、
中の神経が圧迫されることによってさまざまな障害が発生します。
そのため、夕方や天気が崩れそうなときに痛みが増す、
といったこともあります。
気圧の変化による”血管の収縮”
とも関係があるといわれているのです。
- 50歳以上の高齢者
- 生まれつき脊柱管が狭い人
- 若いころから腰痛持ちの人や、腰のけが・病気を繰り返している人
- 俳優やアナウンサーなど、日ごろから背筋を伸ばす職業の人
- ゴルフ好きの中高年
このような方は、脊柱管狭窄症に
なりやすいといわれています。
複数あてはまる場合は注意が必要です。
≪腰椎分離症・すべり症≫
- 腰が疲れる、だるい、重い、鈍い痛みを感じる
- 腰を後ろにそらせると痛みが強まる
- 長時間立ち続けたり、激しいスポーツや重労働をすると痛みが強まる
- 腰の真ん中あたりの骨を押すと痛む
朝起きた時や、何かの動作を始めた時に、
腰の違和感や鈍く重い痛みを感じます。
「なんとなく重い・だるい」と
いったところから自覚することが多いようです。
腰椎は、椎骨という骨と椎間板という軟骨が積み重なってできており、
「椎間関節」という関節で上下につながって椎骨を支えています。
激しい運動などで腰椎に負担がかかると、
椎間関節にひびが入ったり、
骨折して前後に離れてしまうことがあります。
この状態を「腰痛分離症」と呼び、
その分離した状態から椎骨が前のほうにずれてしまうことを
「腰椎分離すべり症」といいます。
そのため、主な症状の他に、
以下のような症状があらわれる場合があります。
- お尻や足の外側にそってしびれを感じる
- お尻の筋肉が痛む
- 背骨が前に曲がったり姿勢が悪くなったり、背中に階段状のくぼみが見られる
腰痛が起こるのは腰の左右どちらかであることが多く、
腰骨の中央あたりを押すと痛むのも特徴的な症状です。
症状が起こりやすいのは次にあげる人に多い傾向があります。
- 20歳以下の成長期(10~14歳)の若者
- 背中を瞬間的に大きくそるような運動をしている
- 子どもの頃や学生時代に激しい運動を経験したことがある大人
- 生まれつき椎間関節が弱い
「腰椎分離症」と「腰椎分離すべり症」は同時に起こることも多く、
症状の特徴や傾向もほとんど同じです。
子どものころに症状に気が付かず、
大人になって痛みが出たという場合もありますので、
異常を感じたら重症化する前に受診しましょう。
≪脊髄腫瘍・脊椎腫瘍≫
- 腰や背中に「しつこく続く鈍い痛み」がある
- 痛みのある箇所を押したり叩いたときにも痛む
- 動かず安静にしていても痛む
- 手足がしびれたり、感覚が鈍くなる
背骨(脊椎)にできた腫瘍が「脊椎腫瘍」で、
中枢神経である「脊髄」やその周辺組織にできた腫瘍が「脊髄腫瘍」です。
腰や背中、足などの腫瘍ができた箇所に
慢性的なしつこい鈍痛が起こります。
患部を押したり叩いた時にだけ痛んだり、
腰や背中を動かしたときに、
周囲へ痛みが広がることもあります。
安静時や就寝時にも痛みが治まらないことも
特徴的な症状のひとつです。
また、神経の近くに腫瘍ができたり、
悪性の腫瘍(ガン)によって脊椎が破壊され、
中枢神経の「脊髄」が腫瘍に圧迫されると、
以下のような症状もあらわれます。
- 突然の激しい痛み、せきやくしゃみをすると痛みが骨にひびく
- 手足のしびれやマヒ、坐骨神経痛
- 手足の感覚が鈍くなる
- 筋力低下や歩行困難
- 尿が出にくい、尿が漏れる、頻尿や便秘がある
- めまいや頭痛がある
腫瘍がどこにできたかによって
あらわれる症状は異なります。
痛む箇所が一定でなく、転々と変わる場合は、
がんが転移を起こしている可能性があるため注意が必要です。
腫瘍が良性の場合は進行は遅いのですが、
悪性の場合は進行も早く、
症状が重症化しやすい特徴があります。
少しでも気になる症状がある場合は、
早めに医療機関を受診しましょう。
[ad#ad-2]
症状が気になったらまず受診を!
いずれも、早期発見が思わぬ重症化を防ぎます。
特に坐骨神経痛は、様々な病気との関連性がある症状です。
病院で診断された後も、
医師の指示に従って継続的に医療機関を受診しましょう。
少しでも不安があれば、とりあえず病院へ。
何も異常がなければ安心でき、
ストレスが一つ減りますよ。
★関連記事⇒腰痛は内臓の病気が原因の場合もある!