「無水鍋などアルミを使用した鍋の影響で、アルツハイマー病になってしまう」
こんな話を聞いたことはありませんか?
アルミニウムは鍋だけでなく、日常用品の中で使うことも多いですね。
本当に認知症の原因になってしまうのでしょうか?
目次
そもそも無水鍋って何?
そもそも無水鍋って何だろう?
無水鍋とは、簡単に素材を生かした料理ができるということで、人気になっている鍋のことです。
その名の通り、水なしでも調理できるのが大きな特徴です。
1953年に、日本最初のアルミ合金厚手鍋として誕生していますので、歴史のある鍋だといえます。
水を極力使わずに料理ができるので、栄養やうまみを凝縮された状態で調理が可能です。
しかし不安要素はここから…
アルミが使われていて、そのアルミニウムが溶けだして、アルツハイマー病などの健康被害に繋がるのでは?
そんな不安が出てきますよね。
ではどうしてそのようなことが言われるようになったのでしょうか?
アルミニウムがどうしてアルツハイマーの原因になるの?
アルミニウムは現在、私たちの身の周りに広範囲に利用されています。
なぜアルツハイマー病の原因として、「アルミニウム」が出てきたのでしょうか?
カナダのある学者の研究によると、アルツハイマー患者の脳から健常者の数十倍ものアルミニウムが検出されたそうです。
その研究結果を日本で1996年に報道したところ、大きな反響を呼ぶ結果となりました。
そこから「アルミニウム原因説」が世間で注目を浴び始めてきたのです。
これにより、「アルミ鍋」などのアルミ製品への拒絶が始まったと言われています。
無水鍋などのアルミ鍋は使わないほうがいいの?
アルミ鍋から出てくるアルミニウムの成分を摂取している可能性は少なからずあります。
しかし、鍋などの調理器具からの取り込みは2%程度だと考えられています。
よって、そこまで食材に溶け込んではいないようです。
食べ物や水から摂取する量と比べると、きわめて微量なので、それほど神経質になる必要はありません。
摂取したアルミニウムは体内でどうなるのでしょうか?
実は、約99%は体内に吸収などされることなくそのまま体外へ排出されます。
残りの1%もほぼ全てが腎臓を通り、尿として排出されるそうなので、体内にはほとんど残らないのです。
実際にアルミニウムとアルツハイマー病との関係はあるの?
アルツハイマー病は、日本では最も主流の認知症だとされています。
「アルミニウム」と「アルツハイマー病」の関連性が指摘された理由として、
- 患者の脳にアルミニウムが蓄積されていた
- 水道水の中のアルミニウム濃度が高い地域で、アルツハイマー病の発生率が高かった
ことが挙げられました。
しかし、飲料水や食べ物の中のアルミニウム濃度と、アルツハイマー病や記憶力の関連性が見られないという報告があり、関連を否定する発表も報告されています。
また、アルツハイマー病を発病する原因は未だ不明であり、最近ではDNAが原因なのではという説があります。
よって「アルミニウム」と「アルツハイマー病」との関連性は非常に低いことが言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
無水鍋などアルミ製品によってアルツハイマー病を引き起こすという説は本当にあったようですね。
しかし、鍋から溶け出た成分はごく微量であり、たとえ摂取したとしてもほぼ体外に放出されることが分かりました。
また、アルツハイマー病との関連も否定する報告が挙がっていることから、
無水鍋などのアルミ製品から溶けだしたアルミニウムが、直接影響するということは言えないようです。
しかし、科学的な見解から、必ず0%とは言えません。
完全に安全を保証するとは言えないので、できるだけ使わないでおこうという考えの人もいます。
どうしても気になるときは、全く使わないというより、鍋を酷使しすぎないことや、長い間鍋の中に料理を放置しないなどを心がけてみる程度にしてみてはいかがでしょうか。
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