健康診断などの検査で、目の検査をした際に、
「眼圧が高いですね」と、言われたことってありませんか?
実は、眼圧が高い状態を放置していると、
恐ろしい病気へと進行してしまう場合があるのです。
眼圧が高い時、目にはどんな症状が現れるのでしょうか?
そして、恐ろしい病気とは、一体どんな病気なのか?
今回は、眼圧が高い時の症状や原因、
その後の病気についてお伝えしていきます。
目次
眼圧が高いときの症状とは?
眼球は、
その内部を流れる房水(ぼうすい)という液体で満たされてます。
房水は、毛様体で作られており、一定の圧力で循環します。
目に必要な栄養を運んだり、柔らかい眼球の形を保ったり、
正常な眼球の状態を保つために重要な役割を持っています。
眼圧とは、この房水の圧力のことを指しています。
眼圧は、年齢や性別、近視や乱視の度合いなどのほか、
季節や時間帯、運動時、体位などによって変動しますが、
ある程度の値を維持しています。
しかし、何らかの原因によって房水が過剰になってしまい、
眼圧が高くなると、視神経を圧迫してしまいます。
視神経が圧迫されると、目には様々な異常が現れ、
放置していると、最悪失明にまで至るような、
恐ろしい病気を発症してしまいます。
眼圧が高くなっている場合、
次のような症状を訴える場合があります。
【眼圧が高いときの症状】
- 頭痛
- 目のかすみ
- 目の痛み
- 吐き気
- 眼精疲労
これらの症状が見られた場合には、
眼圧が高くなっている場合があります。
症状が続いている場合には、一度眼科を受診しましょう。
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眼圧が高くなることで起きる病気とは?
眼圧が高くなり、視神経がつぶされている状態が続いた場合発症するのが、
「緑内障」です。
緑内障とは、視神経に異常が起こり、
目で見た情報がうまく脳に伝わらなくなって画像を認識できなくなり、
視野や視力に障害が起きる病気です。
日本での失明原因の第1位の病気であり、
患者数も多く40歳以上では、
20人に1人の割合で緑内障を患っていると報告されています。
緑内障の症状の特徴として、「視野の欠損」があげられますが、
初期や中期の段階ではほとんど気づくことができない為、
自覚症状が現れた時には、すでにかなり進行している場合が多くあります。
そのため、緑内障が原因で失明する可能性が多い病気として知られています。
しかし、早期発見することによって、
失明や視野の欠損は大幅に遅らせることができるため、
定期的に目の検査をすることがとても重要です。
緑内障は男性よりも女性がかかりやすく、
年齢とともに発症率は上がっていきます。
また、眼圧が正常でも、緑内障を発生している、
「正常眼圧緑内障」があります。
40歳~60歳の女性で、
以下の症状がある場合は注意が必要です。
- 昼に視界が暗い
- 肩こりや頭痛を伴う眼精疲労
- 両目で見え方が違う
- 目がかすむ
- 読書中に文字を読み飛ばす
この正常眼圧緑内障は、
緑内障患者の全体の60%を占めており、
欧米人よりも日本人に多いとされています。
また、急性緑内障の場合は、激しい頭痛や、吐き気、目の痛みが現れ、
たっていられないほどの症状が出ることもあります。
眼圧が高くなってしまう原因とは?
では、なぜ眼圧が高くなってしまうのでしょうか?
眼圧は、房水と呼ばれる液体によって一定に保たれています。
この房水は、「隅角」という出口から出ていきますが、
この隅角が狭くなり、房水が排出されにくくなることで
眼圧が高くなってしまいます。
その他にも、隅角が狭くなっていなくても、
流れる経路にある「線維柱帯」が目詰まりを起こしている場合にも、
眼圧は高くなります。
眼圧が高くなると視神経を圧迫し、
細胞を死滅させてしまいます。
「隅角」が狭くなったり、
「線維柱帯」が目詰まりを起こす原因には、
さまざまな要因があげられます。
- 生まれつき「隅角」が未発達で狭い
- 何らかの原因で「隅角」が狭くなる
- 何らかの原因で「線維柱帯」が目詰まりする
2と3の「何らかの原因」とは、その通り、
原因が特定できない場合がほとんどです。
ストレスや興奮状態にある場合にも眼圧が高くなり、
緑内障を発症するケースもあります。
緑内障は、他の病気からの併発も多くあり、
緑内障を発症するまでに至る、眼圧を高くしてしまう危険因子は、
非常に多く存在しています。
そう、実は、緑内障は、生活習慣病の一つとされているのです。
眼圧を高くしてしまう原因は、
生まれつきのもの以外にも、
生活習慣が大きく関係しているのです。
【眼圧が高くなる原因】
- 肥満の原因となる、脂っぽいものの摂りすぎ
- 不規則な食生活
- アルコールや、コーヒーなどのカフェインの取りすぎ
- 慢性的な眼精疲労
- 睡眠不足やストレス
- 喫煙
- 運動不足
眼圧を高くしないためには、
これらの原因をなるべく取り除き、
健康的な生活を送ることが大切です。
特に、目の酷使による、
目のかすみやドライアイなどの眼精疲労がある場合には、
視神経が弱くなっているため、
たとえ正常値の眼圧でも緑内障を引き起こす場合があります。
眼圧を高くしない為にも、
日ごろの生活習慣には注意を払いましょう。
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定期的な眼圧検査をしよう
眼圧が高い状態のままでいると、視神経は圧迫され、
緑内障を発症する可能性を高めてしまいます。
緑内障は、昔ほどではないものの、
失明する原因の第1位の病気として、
その患者数を増やしています。
自覚症状がないまま進行してしまう場合がほとんどなため、
早期発見をするためには、定期的な検査が重要になります。
目の疲労が続いているなど、
目に違和感を抱えている場合や、
生活習慣が乱れがちな場合には、
万が一のことも考えて検査を受けておくことをお勧めします。
眼圧の検査には、眼科を受診します。
視力検査から眼圧検査など、
目の健康状態をチェックしてもらえるので、
特に異常を感じていない場合でも受診してみましょう。
年に1度の健康診断でも検査される項目のため、
健康診断を必ず受けるようにしておけば安心ですね。
大切なのは、「早期発見」です。
けっして放置はしないようにしましょうね。
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